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映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風 (Passing through the Shrine’s Gate)

池田将 監督作品 上映+トーク ――関西初上映!

終了しました
日程:
2019年3月23日(土)16:30 - 19:00
会場:
京都芸術センター 講堂
映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風 (Passing through the Shrine’s Gate)

イベント情報

概要

『映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風』(池田将監督 2016年 65分)を上映します。本作では、美しくも妖しい鳥居と鎮守の森の映像を通じて、古来日本人の心にセットされてきた自然観や生き方が浮き彫りにされていきます。
上映後には、本作監督の池田将氏、プロデューサーの小笠原高志氏、また本作における重要なモチーフとなっている南方熊楠の研究者である唐澤太輔氏とのトークを行います。

※本作の上映は全編英語(日本語字幕付)となっております。

日程

2019年3月23日(土)

16:30 - 19:00

会場

京都芸術センター 講堂

料金

一般:1,500 円 / 学生(要証明書提示): 1,000 円 / 障害者手帳提示の方: 700 円
※全席自由席(定員80名) ※事前予約制(定員になり次第、受付を締め切らせていただきます)

プログラム

16:00     開場
16:30-16:40 開演挨拶・イントロダクション
16:40-17:45 作品上映
17:45-17:55 休憩
17:55-18:55 トーク
19:00     終了

【映画上映】「映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風」 (池田将監督2016年65分)

16:40-17:45

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ニューヨーク育ちの少女が、
日本人の祖父と神社を旅する映画です。
旅の中で、おじいちゃんは、
南方熊楠のことをこう語ります。

「熊楠さんは、携帯用の顕微鏡を持って
熊野の森の中に入って行ったんだ。
そこで、粘菌類をたくさん発見した。
目に見えない大切なはたらきをするのが
神さまの仕事なら、
動物と植物をつなぐはたらきをしている粘菌は、
神さまなんじゃないか。
熊楠は、鎮守の杜の中にたくさん存在している
粘菌という神さまをみつけに
森の中に入って行ったんだよ。」

おじいちゃんに連れられて、
少女は、鎮守の杜の奥へ入っていきます。

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出演:松浦祐也、堂免沙樹子
ナレーション:エイミー・スコット
翻訳:エリック・セランド
楽曲制作:馬喰町バンド、青葉市子
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Narration: English|日本語字幕付き
2016 | HD | 日本 | 65分
(c)SAIJIKI FILM
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制作スタッフ〝風組〟
音楽監督&録音:武徹太郎|撮影補助:平吹正名|月撮影…柏田洋平|衣装:藤原美有|編集補助:小谷野五王|宣伝美術:原田光丞|サウンドエンジニア:山本尚弘
脚本・プロデューサー:小笠原高志|撮影・編集・監督:池田将
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間然するところのない秀作です。──谷川俊太郎

とても佳い映画に接しまして望外の幸せでした。──吉増剛造

本作品は、私たちの心のなかにある自然に対する尊敬と畏怖の念に優しく気づかせてくれます。映画に登場するニューヨーク育ちの少女に、みなさん自身を重ねあわせてみてください。きっと不思議で、美しく、圧倒的なトーンを、極めて新鮮な気持ちで感得することができるはずです。

──唐澤太輔

【トーク】「熊楠の自然観と鎮守の森」

17:55-18:55
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登壇:
 池田将(撮影・編集・監督)
 小笠原高志(脚本・プロデューサー)
 唐澤太輔(哲学・南方熊楠研究)
司会:
 小田龍哉(思想史・宗教史)

本作でも重要なモチーフとなっている南方熊楠(1867~1941年)。近代化の大きなうねりの中、熊楠は、地域の神社の鎮守の森を守るために必死に戦いました。彼による「神社合祀反対運動」は、私たちの心に元来セットされている「感覚」つまり自然に対する崇敬と畏怖の念を、もう一度呼び覚まさせてくれるものだったと言えます。トークでは、熊楠の自然観、熊楠の自然観の根底にあった思想、神社と鎮守の森、日本人の古から続く思想……などについてお話できればと思います。

主催

Sun Sketch

共催

京都芸術センター

協力

京都文化芸術コア・ネットワーク
※本企画は、京都文化芸術コア・ネットワークのプロジェクトとして実施します。

問い合わせ

sunsketch@sugiurakeisuke.com

プロフィール

池田将(いけだ・しょう)映画監督

1983年東京生まれ。東京造形大学デザイン学科映画専攻領域卒業後、2008年『亀』で劇場監督デビュー。2013年制作の『Voyage』は山形国際ドキュメンタリー映画祭2013年ラフカット部門、同映画祭2015年日本プログラム部門選出。2016年ユジク阿佐ヶ谷にて『映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風』公開。監督作品『えび』(2005)/『くらげ』(2006)/『亀』(2008、劇場公開作)/『ツチノコに合掌』(2010)/『Voyage』(2013)/『映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風』(2016、劇場公開作)

小笠原高志(おがさわら・たかし)プロデューサー

1959年、釧路生まれ。早稲田大学卒業後、予備校で小論文を教える傍ら、映画を製作する。近作に「滝を見に行く」(沖田修一監督)。本作の企画・製作・脚本を担当する。「清水哲男の増殖する俳句歳時記」に、四年半執筆した。

唐澤太輔(からさわ・たいすけ)研究者

1978年生。2002年3月、慶応義塾大学文学部卒業。2012年7月、早稲田大学大学院社会科学研究科・博士後期課程修了(博士〔学術〕)。日本学術振興会特別研究員(DC-2〔哲学・倫理学〕)、早稲田大学社会科学総合学術院・助手、助教を経て、現在、龍谷大学世界仏教文化研究センター(国際研究部門)博士研究員。専門は、哲学・倫理学、文化人類学、華厳思想の研究、南方熊楠研究。著作に『南方熊楠の見た夢-パサージュに立つ者-』(勉誠出版2014)/『南方熊楠-日本人の可能性の極限-』(中公新書2015年)など。

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